2013年4月12日に発売された本。4月18日に8刷を決定。100万部。スポニチに出ていたニュースによれば、そうらしい。
文芸春秋は18日、村上春樹さんの新作小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の発行部数が8刷計100万部になったと発表した。12日に発売されてから7日目。同社によると「文芸書としては最速の100万部達成」という。村上さんの作品では、10年4月発売の前作「1Q84 BOOK3」(新潮社)が12日目に100万部に到達していたが、これを5日塗り替えた。
発売の7日後に8刷を決めたということは、発売後に毎日増刷を決定していたのかと思ってしまうかも知れないが、そんなはずはない。発売前の「予約注文」の様子を見て、初版の印刷手配が終わった後で、発売より前に2刷を決めることがあるからだ。そう言えば、『究極の模試600問』にも起きた現象だ。
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の場合、発売日より前にどれくらい増刷が決まっていたのだろうか。
予約が多かったことから発売前に増刷を重ね、発売時は50万部。初日にも異例の10万部増刷を決めたが、売り切れ店が続出。15日には80万部に達していた。今後は連日、書店に入荷し、大型連休明けには、今回の増刷分も行き渡るという。
すさまじい。最近どこかで聞いた話によれば、最近だと、小説は1万部売れたらそこそこのヒット作らしい。それなのに、発売から1週間で100万部を印刷するというのは異常すぎる。しかも8刷ということは、実際に売れているということだ。初版100万部と8刷100万部では意味がまったく違う。