2015年02月03日

裏技とは

雑誌などの取材依頼がたまに来る。依頼書の中には、トピックがリストになっていることが多く、よくあるのが「スコアアップの裏技」だ。裏技とは何なのか。

ウィキペディアによれば、取扱説明書や解説書などの公式文書で発表されていない方法や技術を指す俗語らしい。または、あまり知られていないが、知っていると生活上便利な智恵などを意味する言葉でもあるようだ。

TOEICのスコアアップの裏技があるのか。公式文書や取扱説明書にあたるものはないが、近いのはETSが発行している「新公式問題集」だろう。そこには、当然だが、試験の攻略法は書かれていない。なので、いわゆる対策本に書かれている受験技術の多くは裏技と呼べそうだ。

でも、「パート2では文頭を聞き逃さないようにしましょう」なんてのは、取材記者が求めるものではないだろう。きっと、一般の人が聞くと驚くような「変なネタ」の方が好まれるはずだ。「飛行機は高確率で遅れるから、その原因を聞き取ろう」みたいなネタは面白く思ってくれるだろうか。
posted by ヒロ前田 at 12:08| Comment(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月28日

ロバートのセミナー

ロバート・ヒルキ氏のTOEIC対策セミナーを初めて見学してから早くも14年くらいになる。当時、セミナーを企画・運営する仕事をしていたが、彼のセミナーを何度も見ているうちに、自分でも教えたくなり、実際にそうなってしまった。

教える人が教えるスキルを伸ばすためには、いろんな種類の勉強が必要だと思うが、その1つは彼のように教えるのが上手な人の技を見て、マネすることだと思う。

ひたすらマネする努力をしても、どうせ完全なマネにはならない。必ず自分のオリジナリティが加わっていくものだ。話す内容はもちろん、言葉の選び方や声のトーン、ジェスチャーなど、個性が死ぬことはない。

このロバートのセミナーの告知文章を見て感心した。一般学習者向けのセミナーではあるが、教える人に対しても参加を呼びかけている。感心していたら、運営者から「2日目に参加してくれないか」とオファーがあり、現場に行くことになった。アシスタント講師として参戦する。楽しみだ。
posted by ヒロ前田 at 01:02| Comment(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月22日

開催地

セミナーを主催する場合、たいてい開催地は東京だが、たまに名古屋や福岡でも実施する。大阪で最後に実施したのは4年前であることに気づいたので、2015年に早めに2つ開催することに決めた。

1つは「究極のリアルゼミ」だ。このセミナーは、書籍のプロモーションを兼ねているので、講師2名で4時間半の企画だが参加費を低めに設定した。

もう1つはメルマガ読者限定イベント。2007年から通算で23回実施してきた。開催地もあちこちだ。
福岡・広島・岡山・神戸・大阪・京都・名古屋・横浜・川崎・東京・埼玉

こうやって書いてみると東日本より西日本での開催の方が多い。
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2015年01月09日

難易度の意味

リサーチのために、ある問題集に取り組んでみた。TOEICの模擬試験が入っている本だ。時間の制約があったのでパート5の40問だけやってみたら、1問ミスした。

おそらく、TOEICに慣れている人が「難問」と認定するアイテムが5問あった。これは、実際のテストと比べて、やや多い。それを理由に「この模試は難し過ぎる」とか「パート5が鬼だ」といった評価を得るかも知れない。実際、オンライン書店でレビューを読むと、そのような方向性の感想がいくつか見つかった。

難易度について語る際には注意が必要だ。なぜなら、それが何を意味するか定義しなければ、意味が曖昧だから。例えば、模試のパート5に入っている40問のうち5問が本当に難問だとして、実際のテストに出題される難問は2問だとする。3問だけ難問が多い。これを理由に「このパート5は難し過ぎる」とか「このパート5は鬼だ」と表現するのは妥当か。実際のテストに「非常に易しい問題」が5問出るとして、この模試にそのような問題が8問あるかも知れない。もしそうであれば、易しい問題が多めに収録されていることになるから、「難し過ぎる」と呼べるかどうか怪しいのではないか。もともと10問以上ミスをする人々にとっては、むしろ適切なレベルの教材かも知れない。

また、比較対象として使われがちな「実際のテスト」に絶対的な難易度基準はない。公開テストは日本で年10回も実施されており、テストフォームは20種類前後ある。それらの難易度は決して同じではない。パート5だけ見ても、難問や易しい問題の数は毎回少しずつ違う。だから、模試の難易度を実際のテストと比較するにしても、どのテストと比べるかによって結論が変わるかも知れない。

実際のところ、難易度について語る人々は、たいていTOEICに詳しい人だ。おそらく、注目しているのは「自分にとって難問だと感じる問題の数」だけだろう。易しい問題の数は気にしていないだろう。この推測が正しいのであれば、主語を具体化するべきだ。「このパート5は鬼だ」ではなく、「このパート5には(自分にとって難しい)鬼レベルの問題が3つあった」などと表現するべきだと思う。そして、できれば、その鬼レベルの問題が実際のテストに出題されそうなものか、そうでないかも合わせてコメントするべきだろう。一方、読み手は「このパート5は劇ムズ」みたいなコメントを見たら、それが何を意味しているのか考えるべきだと思う。3問だけ難問が多めに収録されているだけかも知れないし、10問が鬼レベルかも知れない。場合によっては、TOEICに出題されなさそうな変な問題が5問あるのかも知れない。批判的に読む訓練にもなる。

posted by ヒロ前田 at 20:14| Comment(2) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月05日

需要と供給

京都に来た。雪景色を予期していたが、道路の隅に少し残っている程度だ。京都に来たのは、ある大学で2日連続で講演をするためだ。講演と言っても1日あたり6時間もあるので、「対策セミナー」と呼ぶべきか。

京都に来るといつも思うことがある。それは、宿泊施設の需給バランスがおかしいのではないか、ということだ。なぜなら、季節にもよるだろうが、京都は屈指の観光地なのにホテルの部屋を確保するのが異常なほどに難しいからだ。少なくとも国内の観光都市の中ではダントツに難しい。

しかしながら、最近あることに気づいた。それは、楽天トラベルなどインターネットを利用して予約をする場合に限った話かも知れないということだ。と言うのは、京都には民家に見える小さい旅館がたくさんある。そういった施設の多くは楽天トラベルなどに掲載されていない。だから、実は別ルートで探せば意外と簡単に予約できるのかも知れない。いつか試してみたい。

posted by ヒロ前田 at 01:30| Comment(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする