2014年01月14日

共通語

那覇の国際通りにドン・キホーテがあり、その向かい側にスターバックスがある。そこで仕事をしていたら、日本人に見える4人組が近づいてきた。ボクがジャケットを置いていたシートを譲れば、4人分の席を彼らが確保できる状況だった。

リーダー格のおっさんが話しかけてきた。

「$%&¥@%$#」

英語だった。日本語が聞こえると予期していたので、完全には理解できなかった。まぁ、そっちが英語ならこっちも英語で話せば済む。予想通り、ジャケットを移動するよう求められたので、応じた。

しばらくすると、リーダーがスマートホンを片手に質問してきた。

Do you know this place?

「やざえもん」という、すし屋の写真だった。先週の木曜と金曜に宿泊したホテルと同じ建物で見つけた店だったので、場所を教えてあげた。

It takes only seven to eight minutes to get there.
実際は10分かかることに後で気づいた。

彼の英語は非常に流暢だった。出身国がどこなのか尋ねなかったが、ほかの3人とは韓国語で話していると判断できた。聞いてみると、確かにその通りだった。

I'm the author of this book.
『不思議の国のグプタ−飛行機は、今日も遅れる』の韓国版をパソコン画面に出して教えてあげた。すると、「韓国に戻ったら買う」とリーダーは言う。ま、本当かどうかはともかくとして、そう言ってくれるのは嬉しいものだ。

20秒くらいして、スマホを手にしたリーダーが話しかけてきた。パソコンを撮影したいとのこと。

I will buy this book.
どうやら本当に買ってくれるらしい。忘れないように撮影してくれた。

お互いが英語をそれなりに使えたので成立したコミュニケーションだった。そういえば、先週、タコライスを食べた店でも英語が役に立った。マレーシアから来ていた女性が店員と会話できずに困っていたので英語で話しかけてみたら、彼女はスラスラと英語を話した。

共通語が英語である必要はないが、英語が外国人との共通語として機能しやすいのは間違いないだろう。日本人みんなが英語を使えるようになる必要は今はまったくないと思うが、仮にその能力がみんなに備わっていれば、外国から日本に来る人々に、小さい貢献をよりたくさん与えることができるようになると思う。
posted by ヒロ前田 at 22:09| Comment(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月31日

映画館

映画「永遠の0」を観た。



今後ずっと忘れないであろう作品だった。久しぶりに映画館に行って実感したのは、客の少なさだ。とっても大きな劇場だったが、おそらく50人くらいしか客がいなかった。

やはり、このような時代なので、2時間の映画に1500円以上払って見るのは好まれないのか。確かにメインコンテンツは「動画」なので、無料で閲覧できることが当たり前の時代になった。

でも、特定の作品を、確実に、そして巨大スクリーンと高性能スピーカーで観ることができるのは映画館だけだろう。そこにはそれなりの価値があるはずだ。特に戦闘シーンは迫力満点、990点だった。
posted by ヒロ前田 at 23:11| Comment(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月19日

全国制覇記念日

これまでに秋田県の地面を踏んだことがなかった。だから、秋田県でTOEIC公開テストを受験してきた。秋田駅に、なまはげがいた。

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2013年が始まった時点で、44都道府県に行ったことがあったが、青森県と岩手県、そして秋田県は「未踏の地」だった。秋田駅に降り立った、2013年11月16日は全国制覇記念日だ。
posted by ヒロ前田 at 02:51| Comment(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月10日

新潟からの帰りに、板橋駅で降りた。目的は1つ。

近藤勇と土方歳三の墓を見学した。
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近藤の墓はあちこちにある。以前、調布でも見たし、会津でも見たが、彼が斬首されたのは板橋刑場だった。この墓は永倉新八が建てたものだ。

近藤が死んだのは1868年。永倉が死んだのは1915年。50年近く離れている。しかも、永倉は小樽で死んだ。それなのに、分骨されて、自分が建てた近藤と土方の墓の脇に彼の墓が建立された。
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彼らの深い絆を感じた。

posted by ヒロ前田 at 01:09| Comment(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月27日

看板

集客の方法を7年くらい学んできた。それが好きな理由は知らない。商売人の血が流れているからだろうか。インターネットでの集客であれ、実際の店舗による集客であれ、学んだことを実践しなければ忘れがちだ。

また、自分が客として行った意思決定のプロセスを見つめることは、集客を学ぶ上で非常に大切であり有効なことだと思う。

岩手県の盛岡市に来た。初めて歩く街だ。駅からホテルに向かう道中、夜ごはんを食べる場所を探した。もちろん、地元の名物を食べられる店を見つけたい。ホテルは繁華街に位置していたので、必ず近くにそういうお店があるとは思っていた。

ホテルまであと3分のところで、この看板を見つけた。
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面白い。「岩手県に初めて来たのなら、うちに来てね」と語っているようだ。わずか8文字で。最後にマルがあるので、なおさら「語って」いるように思える。

マーケティング用語で言えば「ターゲティング」がしっかりしている。地元の人が相手ではない。よそから来た人に「岩手の料理すべてを見せますよ」と語っている。「対象を絞る」ということだ。これで地元の人が来なくなるか。いや、そんなことはないだろう。地元の人でも、地元料理を知らない人は多いだろうし、気に入ればリピーターになるはずだ。

ホテルにチェックインし、しばらく休憩してから食事に出かけた。観光客や出張で盛岡に来るビジネスパーソンに、地元の名物を出す店は他にもあるはずだ。でも、この店の周辺で、すぐにそれと分かる店は見つからなかった。きっと、店に入ってメニューを見れば地元が誇る食べ物やお酒を見つけることはできるだろうが、路上の看板でそれを目立つように表現している店は他になかったので、この店に入った。

メニューには地元の料理がたくさん並んでいたが、あえてそれを伏せて、店員に「地元の料理を食べに来たので、いくつか教えて欲しい」と頼んだ。候補が多すぎて困るかと思ったが、「あや」さんは迷わずに教えてくれた。

隣の席に、男性2人組が座った。どうやら会社の先輩と後輩らしい。先輩格の男性が、あやさんに言った。「九州から来たから、これぞ岩手料理というものを食べたい」と。狙い通りの集客ができているではないか。

店を出る時に、店員が外まで見送りに来て、信じられないことをしてくれた。細かい部分は覚えていないが、彼はこう言った。

「お客様の安全と健康を願って、火打石を打たせていただきます」

この店の実際の集客状況は知らないが、きっと好調だろうと思った。少なくともインターネット上にはクチコミが発生しているはずだ。

ホテルに戻る前に入ったミスタードーナツで調べてみた。「食べログ」で見つけたレビューのいくつかには、この店を選んだ理由が書き込まれていた。

「ここ一軒で岩手県。」は優れた看板だ。

posted by ヒロ前田 at 23:56| Comment(2) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする